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インドで学ぶLLM③

インドで学ぶLLM②の続きです。細かく分けてしまいましたが、これで最後です!

エローラ遺跡

世界遺産にも登録されているエローラ遺跡に連れていってもらいました。お話上手なガイドさんがとても面白く、そして遺跡の知識に富んだ方でした!

エローラ遺跡はエローラ石窟寺院群とも呼ばれていて、その名の通り岩石彫刻で知られる巨大な寺院群です。仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教の寺院がそれぞれあり、多様な宗教が存在するインドのルーツを感じることができました。

これはエローラ遺跡で最も有名な第16窟で、インドの紙幣にも描かれているそうです。ヒンドゥー教の寺院で、壁にはシヴァやパールバティーなど、自身も聞いたことがあるようなヒンドゥー教の神様が多数彫られていました。また象も多数彫られていますが、象は飼育に莫大な費用がかかるため、古来からインドでは象が富の象徴であったそうです。

↑これがシヴァだった気がします(若干不安)

ジャイナ教の寺院も入りました。ジャイナ教の寺院は若干遺跡の入り口からは離れていて、こんな感じの車で移動しました。

自身は世界史をしっかり勉強したことがなかったので、インドに来て初めてジャイナ教を知ったのですが、かなり厳格な宗教だという印象を受けました。ジャイナ教では「アヒンサー・パラモ・ダルマ」(非暴力は仏法の中で最上のものである)という考え方が強く、厳格な信者は肉食を避けるのみならず、土中の微生物を殺す可能性を恐れて、芋類も口にしないそうです。

↑ジャイナ教の寺院の写真。ジャイナ教の開祖はマハーヴィーラですが、仏教における「過去仏」と同じように、それ以前に 23人ものティールタンカラがいるそうです[1]。そのため寺院内には、24の仏様がいたるところに描かれています。

最後に仏教院にも行きました。下の写真は、大仏が掘りだされている第10窟の写真です。エローラ遺跡はの石窟は全て元々あった地層を削り出して作っていて、外部から材料を搬入することは一切ないそうです。そのため、大変な技術力・時間が必要なうえに、失敗も許されません。そんな中でこんなにも神々しい大仏を掘り出したことに、古代インドの力強さを感じました。

エローラ遺跡の周りには、お土産屋さんが軒を連ねており、自分らが外国人だと分かるとかなり積極的な営業をかけられました。記念にマグネットでも買おうかと思っていたのですが、ルピーの持ち合わせがなく断念しました。

↑露天のお土産屋さんにて。置物系統のお土産が多かった気がします!

大学訪問

マハーラーシュトラ工科大学も訪問し、施設を見学したり、学生と交流したりしました。

↑自身らが交流会で使用した建物。建物にもMITと書いてありますが、インドのMITと呼ばれているそうです。

↑名前入りの記念品も用意して下さいました!

交流会ではMITで開催されたハッカソンの入賞作品を紹介していただきました。そこでインドの学生の作品がどれもレッドオーシャンに飛び込むようなものだったことが大変印象に残りました。例えば、LLMを使ってyoutubeに字幕を付けたり、音声変換をするWebアプリを開発していました。自分らが参加した今回のハッカソンでは、まだDXが進んでいないニッチな分野を対象にした作品が多い気がします。自身の班も、思いついている人が少なそうで、尚且つ需要がありそうな分野をひたすら考えた結果、今回の踏切異常検知AIに辿り着きました。成功したら影響力が大きい分野に、迷わず突き進むインドの学生の姿勢に、彼らのハングリー精神を強く感じました。

↑MITの学生がプレゼンしてくれました!

また、インドの学生が最新のAPIを使いこなす様子を見て、ソフトウエア分野の強みも感じました。自身は卒論配属で有機半導体の研究室に入ったのですが、その分野の研究だと、クリーンルームや蒸着機をはじめとする高価で精密な施設・機材が必須です。自身のような分野だとインドにはまだ環境が整っていないかもしれないですが、ソフトウエアであれば、パソコン1台とネットワーク環境さえ用意できれば最先端の技術を扱えることに改めて気付かされました。

クリケット

インドの国技であるクリケットも体験させてもらいました。インドでは街中の至る所でストリートクリケットが行われていました。google mapで調べていても、球技場となっているところは数多くあり、それはすべてクリケット広場のことを指していました。

グローブを使わない野球に近いのかな、と感じました!ルールも(体験する分には)分かりやすかったです。ボールとバットさえあればどこでもプレーできるのが、ストリートクリケットが広がってる理由かなとも思いました。

最近ニュースで見たのですが、大谷翔平選手も面で打つ感覚を掴むためにクリケットを使ってスイング練習をすることがあるそうです、、、!!

↑Findability Sciencesの方々とクリケット対決をしました!クリケット審判の資格を持っているエンジニアの方に公式ルールを教えてもらいました!

研修に参加する前に簡単にクリケットを調べる機会があったので、その時に使った簡単な資料も載せておきます。興味があれば読んでみて下さい!

終わりに

↑今回のハッカソンでは最高のメンバーに恵まれました!

この度のハッカソンでは、Axross Recipe様の主催のもと、非常に充実した時間を過ごすことができました。また、インドでのインターンシップを実現してくださったFindability Sciences様にも、心から感謝申し上げます。LLMの社会実装について学ぶだけでなく、忘れられない思い出を作ることができ、インドの文化や学生たちのエネルギー、そして人々の温かさに触れることができました。

一緒にハッカソンに参加してくれた2人の同クラにも感謝しています。そして、何よりも3人でハッカソンに参加できて楽しかったです!

人生でもう一度インドに行ってみたい、心からそう思うようになったのが今回の研修の一番の収穫かもしれないです。

参考文献

[1]神谷武夫「南インドのジャイナ建築 」(http://www.kamit.jp/03_jaina/4_south/south.htm)

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